夏目くんの話。
下北沢ミスドでポッキーとお茶した後、夏目くんと会った。
夏目くんといっても知らない人もいるかもしれないが、ズボンズのプロモーションヴィデオを第一作目"Highway A Go-Go"から最新作"The Bomb"まで全作品撮り続けてくれている映像クリエイターであるが、本職は映画監督である。(最近では"New San Francisco"のアートワークをやって一躍名を上げた。)だが、ボクは彼の映画を見た事がない。というか、会って7年以上たつというのに、まだ一つも完成に至っていないという、無冠の映画監督である。早く夏目くんの映画が見てみたいと思うのだけれど、ストーリーの断片だけを臭わせてはボツにしているらしい。場合によってはその一部をズボンズのヴィデオに流入したりしている。ボクはずっと主張しているように、人間誰しも持てる才能を生きてる間にできるだけ発揮する事が世の役に立つ術だと信じているので、彼と会うごとに再三に渡って「映画を撮りなさい」と言うのだけれど、未だ実現しない。まぁ、一口に映画を撮ると言ってもその規模の大きさはバンドで音楽を作るのとは大違いだし、そんなに簡単な事ではないのだろうけれど、どうにか実現して欲しいものである。彼は今現在も虎視眈々と作品作りを目論んでいて、今はFree Jazzギタリストの大友良英さんや、その他現在の日本の音楽シーンで(彼が)重要だと感じているミュージシャン数名を中心としたアーカイヴ的な映像を作りたいらしい。それが完成すればどんなにか素晴らしい後世に残る資料になるだろうと思うので、絶対に完成させて欲しいものである。皆さんも見てみたいでしょう?(DVDで作っておけば後々誰でも簡単にコピーできるし、映像も劣化しないのでいいのだ、と夏目くんは言っていた。ね?彼の言う事は真に正しい。今はCDであれDVDであれ簡単にコピーできる事が諸悪の根源かのように言う人がいて、CDの輸入禁止みたい��話まで拡がったりしてるみたいだけれど、何という馬鹿な話だろうか!CDが簡単にコピーできるからこそ面白い音楽が沢山作られていっているというのに。それについてはまた別の機会に。)
夏目くんと会うといつも長い話になってしまうのだが、今日もなかなか興味深い話をした。その話を一つ一つ書くと長くなってしまうので割愛するが、ボクの一ミュージシャンとしての今後に関する提案があって、それについては熟考の必要があるだろう。内容については今は話せませんが。(ややこしいね)そして話が「神」に及ぶようになるとそこが引き上げ時となる。これはいつものパターン。今日は2時間目にして物理学から神の話が出てきてしまったので、そこでおしまい。そうそう、どういう訳か夏目くんがDon's Choiceの挿し絵をこれから描いてくれる事になりました。楽しみだ。そんな感じでボクも彼の自分に費やすべき時間をどんどん奪い取っていってる訳です。それにしてもいつまでもクリエイティブに関して論じる事のできる友人が近くにいるという事は、実に幸せな事であります。(夏目くんのルックスはボクとちょっと似ていて、オーストラリアに同行していた時にボクと間違えられてしつこく追求された事もある。「あ、ズボンズだ。お前ズボンズのヴォーカルだろ?」「違うよ。(面倒臭そうに)」「嘘付け!ほらそこでさっきステージでやってたみたいにクレイジーにジャンプしてみせてくれよー。」「だから、人違いだつーの。(できるだけ面倒臭そうに)」「またまた、オレの目はごまかされないぜ。普段はけっこうシャイなんだなー。サインくれよ。」「………。(てきとうにサインする)」以上、会話部はボクの想像です。)
ところで、一日の間には色々な事が起こるものですが、その一つ一つが何か教訓を与えるものであったり、警告やヒントを与えるものであったりするとボクは考えたい。(例えば下駄の鼻緒が切れるのは凶兆とか)それでは、今日何の気なしに買い込んだ品々は一体何をボクに与えてくれるのだろう。また、この一連の品々に何かつながりがあるのだろうか………。(いい加減暇だよね。)
1、ドラム・マジック/ミッキー・ハート(工作舎)……ポッキーに借りる
2、覚醒への旅/ラム・ダス(サンマーク文庫)
3、木の箸2組……2、3共にポッキーが連れていってくれた下北沢の店にて購入。店名忘れる。
4、ミスドにて2005年の手帳……プレゼント用に。
5、Appalachian Spring/Aaron Copland(RCA Victor盤)……吉祥寺ディスクユニオンにて。
家に帰りついた頃にはもうバッグはパンパンに膨れ上がってました。